生活保護の支給と個人事業主の収入ってどんな関係?収入申告はいつやる?


生活保護制度の趣旨って、本当は、自分で働いて稼いで、自分でちゃんと生きていきたいのに、色々な事情で生活に困っている方々を支援する制度ですよね。

どこか会社に就職して、安定して収入をもらって、生活保護から卒業しようと思っている方が多いとは思いますが、

自分で起業して、生活保護の生活から卒業してやろう思っている方もいるのではないかと思います。

生活保護は、自分で稼ぐことが難しいことを支援してあげる制度なので、自分でちゃんと稼げるようになったら、生活保護からは卒業していくっていう制度ですよね。

働いて収入があったら、毎月、ちゃんと申告しなくちゃいけないですよね。

サラリーマンですと、決められた月の決められた日に給料として『定期的に』収入がありますが、

例えば、外の働きに行くのが難しくても自宅でアフィリエイトやアドセンスなどの自宅起業で収入をもらえるようになった場合、毎月、決まった額というよりも、月ごとに波がある『不定期な』収入ですよね。

じゃあ、起業した人が収入を申告する場合に、いつのタイミングで収入を申告すればいいの?(収入をもらえることが決まったとき?お金が実際に入金されたとき?)収入が突然多くなったらすぐに生活保護は止められちゃうの?って、不安がいっぱいだと思うんです。

そんな不安な部分について、「生活保護制度」ってどんな考え方になっているのかというのをまとめてみますね。

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収入があるときの生活保護の支給額ってどうやって決められるの?

働いて収入があるときの生活保護の支給額ってどうやって決められると思いますか?


引用:https://www.mhlw.go.jp/index.html

この画像にあるように、

『最低生活費-年金、児童扶養手当等の収入=支給される保護費

って、計算されるんです。

「支給される保護費」っていうのがもらえる生活保護の金額なんです。

「最低生活費」は、年齢・住んでいる地域・世帯人数などによって計算されるんです。

例えば、年齢30歳で、東京23区に住んでいて、単身(自分ひとりだけ)のAさんの場合ですと、最低生活費は13万円ぐらいの計算になるんです。

ただ、この13万円のうち、5万ぐらいは家賃の補助にあてるための「住宅扶助基準額」って言われるもので、家賃の実費(家賃として支払っている額)までしか支給されないんです。

そのため、家賃が4万円のところに住んでいると、生活保護費として支給される額は1万円減額して支給されるということになります。

具体的な金額についてはこちらをご覧ください。

ここで、もう一つ注目すべき点としては、「-(マイナス)年金、児童扶養手当等の収入」です。

生活保護をもらっているときに、収入があったら、その分だけ支給される生活保護費は、減額されますよーっていうことを意味しているんです。

では、先程の例のAさんが、アルバイトで毎月、5万円の収入がもらえるようになった場合

13万円-5万円=8万円

という風に計算されてしまうと、働いても働かなくても手元に残るお金が同じ金額だったら、働かずに生活保護受けていた方がいいよって考えてしまいますよね。

生活保護がかえって勤労意欲をそぐようなことになってしまっては、生活保護を作った意味がなくなってしまうんです。

その勤労意欲をそがないためにも、働いて稼いだお金については、一部の金額は最低生活費から差し引く収入には含めませんよ~っていう決まりを作っているんです。

この『働いて稼いだお金の一部の金額を収入に含めない』金額(=収入から控除した考える金額)のことを「基礎控除額」といいます。

収入の額に応じて、この基礎控除額は変動するのですが、5万円の収入があった場合の基礎控除額は、18,400円と決まっています。

そのため、最低生活費から控除する収入は31,600円(=50,000-18,400)となり、支給される生活保護費は、

130,000-31,600=98,400円

となるんです。

結果として、基礎控除額の分だけ、手元に残る金額が多くなるということになります。
(98,400-80,000=18,400円)

ですので、生活保護でもらえる金額は、「年金、児童扶養手当等の収入」が最低生活費を超えない限り、上記の計算式で計算された金額が支給されることになるんです。

収入があるときの生活保護費の計算でどの期間で計算されるの?年収?月収?

収入があるときの生活保護費って、『最低生活費-年金、児童扶養手当等の収入』で計算されるんですが、最低生活費よりも収入が大きかったから生活保護費は支給されないことになってしまいますよね。

○最低生活費<年金、児童扶養手当等の収入
生活保護費は支給されない

○最低生活費>年金、児童扶養手当等の収入
(最低生活費-年金、児童扶養手当等の収入)が生活保護費として支給される

この最低生活費と比較するべき、収入については、原則として月額で計算することになっています。

でも、会社に就職して、給料をもらうような場合には、毎月もらえる額が安定していますので、今月の給料と翌月の給料はほとんど変わりないと思います。

しかし、自分で起業して個人事業主として働いている場合には、定期的に仕事が受注できるような業種の場合には、安定した収入を得ることができるんですが、大体は、今月は50万円の収入だったけど、翌月は0円みたいに極端な収入になるような場合があると思うんです。

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そんな時に、ある特定の月だけの収入で、生活保護を打ち切ります、今後は支給しませんなど決められてしまったり、生活保護費の支給額を減額されてしまってはたまったもんではないですよね。

生活を支えてもらうために生活保護を受けているんですから、不安定な収入の状態の時にはちょっと配慮してもらいたいもんですよね。

月ごとの収入に差があるときの生活保護費の計算も月収で計算するの?

生活保護制度は、制度が設定されているのは、こんなことを実現したいと思っていて、この制度ができています。

それは、、、

生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。厚生労働省

生活保護は必要だと思っている人に、必要な保護を行い、自立していってもらうことを目的としています。

そのため、原則としては、月額で、最低生活費を収入が上回るような方については、保護が必要なく、自立していると判断されるんです。

ただ、すべての方は安定して毎月の月額が一定とは限らず、いい時があれば、悪い時もある自営業の方も配慮して法律(生活保護法)は設定されているんです。

毎月の収入額が安定していないような場合には、前3ヶ月ぐらいの収入額を基準(平均)として、数ヶ月以上の期間にわたって収入の状況を観察して、月額収入を決めることになっています。

ですので、月ごとに収入に波のある方については、一定期間観察の上、生活保護費の支給額の調整をするということになります。

ただ、アフィリエイトやアドセンスで収入を得ているようなケースについて、「就労に伴う収入以外の収入」って認識されているケースがあるようです。

簡単にいうと、アフィリエイトやアドセンスの収入については「不労所得=働かないで収入がある所得」として、認識されているケースがあるようです。

ちなみに、メルカリなどで不用品などを販売した場合については、この「就労に伴う収入以外の収入」に属することになります。

この区分の収入となってしまうと、先ほど、『働いて稼いだお金の一部の金額を収入に含めない』金額(=収入から控除した考える金額)として「基礎控除額」っていうものがありますよ~って、ご説明したと思うのですが、「就労に伴う収入以外の収入」については、この「基礎控除額」っていうものが使えなくなってしまうんです。

代わりに、収入が大小に関係なく、一律、収入から8,000円控除しますよ~っていう形になってしまうんです。

基礎控除額については、収入が増えるとそれに合わせて基礎控除額も増えていくような感じだったんですが、この「就労に伴う収入以外の収入」については、一律8,000円控除という計算で収入が計算されてしまうことになります。

具体的に、例をだして書いてみますね。

さっき例でだしたAさんの収入5万円をアフィリエイトでもらったとしましょう。それ以外の条件は同じ(年齢30歳で、東京23区に住んでいて、単身(自分ひとりだけ)のAさんで、最低生活費は13万円)

バイトで5万円稼いだ時には、基礎控除額が18,400円として計算され、最低生活費からマイナスされる収入の額は31,600円(=50,000-18,400)でしたよね。

でも、アフィリエイトなどの「就労に伴う収入以外の収入」の控除額は8,000円って決められているので、同じ収入だとしても、、最低生活費からマイナスされる収入の額は42,000円(=50,000-8,000)となってしまいます。

収入の計算はお金をもらったとき?収入としてもらえる額がきまったとき?

会社に就職して給料をもらうような場合には、今月働いたら、早ければ今月中に給料がもらえるか、遅くとも翌月までにはお金がもらえるってことが普通ですよね。

でも、自分で起業して事業をやっている場合には、お仕事はやったけど、いろんな事情で支払いが2ヶ月後になったり、3ヶ月後になったりすることもあると思うんです。

もしくは、自分の事情で、支払いを後ろ倒ししてもらうっていうこともあるんではないかと思うんです。

そんなときに、収入の計算は、どのタイミングでやればよいのかっていうのが問題になります。

具体的には、収入の計算を「お金をもらったときvsお金をもらえるのがほぼ確実になったとき」のどちらで考えればよいかという問題です。

仮に、「お金をもらったとき」を収入のタイミングとして考えてみましょう。

生活保護費は、収入がない時の生活を維持するために支給してもらうものなので、収入があるようになったとき以降は支給されなくなりますが、どんなに収入を得ることができるようになっても制度の趣旨から、過去の生活保護費を返してくれっていうことはないんです。

「お金をもらったとき」を収入のタイミングとし、もし、お金をもらえるタイミングを後の期間にすることができるようですと、実は収入を得られ自立している状態にあったとしてもお金をもらえるタイミングを後ろ倒しすることによって、制度の趣旨に反して、生活保護を受け続けることができるようになってしまうんです。

これっておかしいですよね。

明確に、「収入は、お金をもらえるのがほぼ確実になったとき」と法律には記載されていませんが、「収入は、お金をもらえるのがほぼ確実になったとき」と考えるのが自然ですし、収入の認定は、『収入がほぼ確実に推定できるときにはその額により」決めることになっていることや毎月の状況を報告することになっている制度なので、「収入は、お金をもらえるのがほぼ確実になったとき」と考えるべきだと思います。

収入があるときの生活保護支給のまとめ

生活保護制度は、収入がなく生活に困窮する方の自立を支援するための制度ですので、自分で収入を得ることができる人は、生活保護費のその収入分だけ減額されることになります(最低生活費よりも収入が大きい場合には、生活保護費は支給されません)。

そのため、収入をどの期間(月収?年収?)で考えるの?毎月の収入額が差がある人も同じなの?収入はお金をもらったときorお金をもらうのがほぼ確実になったときのどちらのタイミングで収入として考えるの?をどう考えるのかで、生活保護費が変わってくるってまとめてみました。

あと、アフィリエイトやアドセンスの収入が不労所得かというとそうではない気がするのですが、そのように解釈されるケースもあって、同じ収入でも、就労に伴う収入とは、生活保護費が変わってくるっていうような仕組みになってしまっているようです。

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コメント

  1. ブログランキングからきました。
    おーなるほどですね。とても勉強になります^^
    貴重な情報ありがとうございます。